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2009年03月13日

シシリアンライスの謎


フォーク的東京



東京へは もう何度も行きましたね
君の住む 美し都
東京へは もう何度も行きましたね
君が咲く 花の都



昭和49年11月10日、日曜日の午後4時。

僕は自分の経営する佐賀市内の喫茶店の中で、アルバイトの絶対遅刻しないことのない高校生の女の子とまかないを食べながら、有線放送から流れてきたマイペースの「東京」という歌をハミングしていた。

僕の喫茶店では午後3時までランチタイムサービスをやっているので、遅い昼食のような早い夕食のような食事をこの時間にとっているのだ。

高校のクラブ活動が終わってからアルバイトに駆けつけてくれるその高校生の女の子は、いつも「お腹が減った」とお店に入ってくるので、僕と一緒にまかないを食べるのが習慣となっていた。

大きな皿にライスを盛り、賞味期限がやばそうな牛肉を炒めたものとランチタイムサービスで残ってしまったサラダをのせ、マヨネーズをかけたまかないを、高校生の女の子はものすごい勢いで食べた。まるで冬眠から覚めた熊が久しぶりに餌を食べるように。

「これなんていう料理なんですか」

高校生の女の子は僕に聞いてきた。

「いや、適当にありあわせで作ったから名前はないよ」

僕は「東京」のハミングの合間に答えた。

「へぇー、結構美味しいですよ。メニューに加えたらどうですか」

高校生の女の子はテレビ放送が始まった大相撲の九州場所初日の幕内力士の入場の画面を一瞥し、独り言のように呟いた。

「気に入ったの?手間がかかんないしいいかもね」

僕は好きな力士である魁傑が、土俵に上る画面を見ながら呟き返した。

「名前はなんて付けますか」

「なんでもいいよ。考えてよ」

「うーん、私長崎出身なんですけど、長崎にはトルコライスっていう名物料理があるんですよ。ジャンク具合が似ているからトルコのお隣のシリアから取ってシリアンライスなんてのはどうですか」

「うんそれでいこう」

長崎の隣の佐賀で出すメニューだから、トルコの隣のシリアから名前を付けるのは、いささか安直過ぎる気もしないでもないが、メニューの誕生が思いつきだから、それはそれでいいのかもしれない。


早速翌日から、とりあえず壁にメニュー名と価格を書いた紙を貼りだして、ランチタイムに出すことにした。

高校生の女の子はその紙を見て僕に怒鳴りだした。

「どうして、シシリアンライスなんですか?私が言ったのはシリアンライスですよ。シが一つ多いじぁないですか。シシリア島はイタリアでトルコとは国境が接していません。おまけにトルコとシシリアでは、長崎と佐賀の位置関係とは東西が逆だし」

「まあ、いいじぁない。何枚も書いて貼っちゃってるんだし、妥協してよ」

僕は冬の陽だまりで毛づくろいする猫のようなとろんとした眼で、高校生の女の子に懇願した。




というのが、佐賀の黒いダイヤと称されるブラックモンブランと共に、佐賀の名物として有名なシシリアンライスの誕生秘話である。




なんていうのは全然デタラメで、私の脳内妄想である(笑)

佐賀新聞のサイトには以下のような記事がアップされている。
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1036&blockId=1087148&newsMode=article

佐賀発祥のシシリアンライス “ご当地グルメ”に

佐賀が発祥とされる「シシリアンライス」で観光客を呼び込もうと、佐賀観光協会がキャンペーンに乗り出した。長崎の佐世保バーガーや香川の讃岐うどんのように、県外からもファンが集まる“ご当地グルメ”として定着を狙う。

シシリアンライスは1970年代、市中心街の喫茶店で誕生した軽食メニュー。温かいご飯の上にいためた肉と生野菜を盛り付け、マヨネーズなどドレッシングをかけたもの。店ごとにアレンジが加えられ、ごく限られた地域で発展してきた。

起源については、まかない料理説やシーフード料理説、名前も地中海をイメージしたという諸説あるが、「起源や名前の真相はいまだ謎のまま」(観光協会)という。

シシリアンライスをメニューに持つ市中心部の11店舗のPRチラシ1万枚を作製。JR佐賀駅や市の観光交流プラザで配布。また、30日から始まるバルーンフェスタの「うまかもん市場」に販売ブースを構え、“世界”に向け情報を発信する。今後、参加店舗が増えればガイドマップ作製も検討する。

佐賀観光協会では「一過性ではなく“佐賀発祥の味”として広く定着させたい」と意気込む。

【写真】佐賀発祥のシシリアンライス。各店でアレンジが違いさまざまな味が楽しめる。
10月30日更新

(引用終わり)


以前、佐賀市が中心となり行っていた「冷し麺キャンペーン」よりは、断然こちらが快く応援したい気持ちになれます。

実はワタクシ、お店でシシリアンライスなるものを食べたことがないのである。友人を呼んで自宅で飲み会をやった時に、つれあいが作ってくれたのを何度か食べたことがあるのですが・・・。

是非ともお店で実食しなければと、郷土愛が燦燦です。

あの「秘密のケンミンSHOW」の恋するケンミンシアター Vol.19「佐賀県の中心で愛を叫ぶ」でも取り上げられていたし、佐賀名物であることは周知の事実のようです。

佐世保バーガーや讃岐うどんのようなメジャー級なご当地名物のグルメとなるよう、是非とも佐賀観光協会には頑張って欲しいものである。


■参考リンク

佐賀観光協会「シシリアンライス」
(↑私たちの麺オフ会で御用達の「だいやす」も提供店舗一覧に載ってる!!いつの間にメニューに加わったの!?)

ローカル食文化研究室_シシリアンライス
(シシリアンライスとは関係ないが、最後の「佐賀をぼやく芸人(既に名前が忘却の彼方へ)・・・・」のくだりが面白い) 

佐賀のシシリアンライスの人気店1【カフェ・ドンキホーテ】

佐賀発祥?シシリアンライスを売り込め

徒然なるままに「食べる」・シシリアンライス

『一丁目食堂』きなこ豚のシシリアンライス

簡単美味しい☆我が家のシシリアンライス

シシリアンライス(温泉三昧倶楽部inSAGA)
(↑のエントリーのコメント欄によれば、「今売り出しの九州ウォーカーの39Pにカフェドンキホーテのシシリアンライスが掲載されています。じゃらん12月号の239Pにリバレイン華のやのシシリアンライスが掲載されています」ということです。 )

ご当地料理マニア☆佐賀「シシリアンライス」

「シシリアン」っていう料理を知っている人いますか?

トルコライスの謎
  


Posted by imagine at 00:37Comments(1)佐賀

2008年01月19日

ら抜き


再来軒(既閉店)


ら抜き言葉」については、もうずいぶん前からいろいろな議論がされている。「ら抜きの殺意」なんて舞台もあったし・・・。

要するに正しい日本語(正しい日本語の定義は難しいが)では、「食べれる」ではなく「食べられる」であり、「見れる」ではなく「見られる」ということなんだそうである。

元来、ルーズな性格な私は、通じればいいじゃんという立ち位置である。つーか、言葉だけで人と人の意思疎通が完璧に行われるというのは不可能なんで、それならばいっそ、悪ふざけして意味のない語彙をセンテンスに挿入したり、過剰な韻をふんだり、誤用を楽しんだりという不埒な輩なんで、ある意味始末が悪い・・・。

かといって、「ら抜き言葉」否定派を全否定するつもりもない。言語の変化に限らず、全ての事柄の進化(あるいは退化)は、すべからくアンチ派とのせめぎ合いというプロセスを経たほうが健全かなという気がするんで・・・。


「ら抜き言葉」参考リンク

日本語の乱れ
「ら抜き言葉」について
「ら抜き言葉」とは何か?
ら抜き言葉
「ら」抜き言葉の謎
「ら抜き言葉」を推進しよう

上記のリンク先は主に肯定派のコンテンツやブログエントリーなのですが、ネット上を検索してみて、思ったより否定派が少ないのにびっくりしました。もしや、ITを道具として柔軟に使おうという認識の人は、言葉の変化に対しても柔軟なんでしょうかね。いささか、短絡過ぎるステレオタイプな仮定のような気もしますが・・・。


そんなこんなで、「ら抜き言葉」による日本語の変化には、すんごく寛容な私がどうしても許容できない変化があります。

というのは、最近のラーメンのトレンド。

正月5日に放送された「王様のブランチ」で、ラーメン王石神氏が、今年ブレークするラーメンは「鮮魚系ラーメン」と「イタリアンラーメン」だと熱く語っていました。また、その石神氏は、「一個人2月号」の「2008年版大人のラーメン大賞」という特集で、「スープを使わないスープOFF系や豚骨、二郎インスパイヤ系などが注目ですね」と語っています。(その特集で石神氏と対談している大崎氏は「和え麺のバリエーションがもっともっと増えてほしいですね」とコメントしています)

自分的に首を傾げるのは、上記に書いた「注目のラーメン」の中で「汁なしのラーメン」の占める割合がかなり高いこと。汁なし(石神氏的に言えばスープOFF系、大崎氏的に言えば和え麺)がラーメンなのかと疑問が湧いてくるのですよ。

白濁豚骨ラーメン圏の九州人の私にとって、どうも「汁なし」はラーメンとして認知できないのです。石神氏や大崎氏に代表される「ラーメン評論家」にとっては、トレンドを作り出すということがメシノタネにもなるんでしょうね・・・。うららの裏らーめんという携帯サイトの渡辺樹庵氏の「もっとここだけの話  TOKYO☆1週間ラーメンオブザイヤー2007受賞店を斬る!! VOL.5」というコンテンツでは、渡辺氏が「ラーメン界の流行ってさ、自然発生型と石神氏発生型の二つがあるわけ」と語っているのはオモシロイ。ここでは渡辺氏は「汁なしはラーメンとして見れない」「(汁なしは)ラーメン屋からしたらオイシイよねぇ~。原価安いもん(笑)」なんて発言もあって興味津々。

出汁に豚骨や鶏を使っていても多くのラーメンは、最終的な味付けである元ダレである醤油や塩や味噌の名前が各々のラーメンのカテゴリーを表す言葉として、呼称の頭に冠されるのです(醤油ラーメンだったり塩ラーメンだったり・・・)。ところが、白濁豚骨ラーメンは例外的に出汁の種類がラーメンのカテゴリーを示す言葉とされるのです。

ということは、豚骨から煮出した出汁に元ダレや脂を合わせたスープが存在しなければ、どんなに創意工夫しようとも白濁豚骨ラーメンとは言えない訳です、たぶん。(豚骨風味の焼きラーメンはあるけど)

であればこそ、ほとんどラーメンと白濁豚骨ラーメンが同意義の私にとっては、汁なしはラーメンではなくラ抜きの「メン」料理のバリエーションの一つとしか考えられないわけでして。それはあたかも「ちゃんぽん」や「皿うどん」と同様に。

(蛇足)
ラーメンのスープは豚骨であるべしという事を極端に思いつめてしまうと、それと調和すべき麺の存在が希薄になってしまうのですが、danchu2月号の特集である「ラーメンはいま、麺の時代へ!」なんてのを読んでしまうと、美味しい麺はラーメンに不可欠だなという想いは大きくなります。(その特集のトビラの「麺大好きニッポン人がたどり着いた答え」という石神氏が書いてるコラムは、ラーメンへの愛・麺への愛が感じられて秀逸。石神氏を毛嫌いしているわけではないので、念のためw)


てな事で、なんか空回り気味の長文になってしまいましたが、私は根っこが「まっ、いいか」な人なんで、「流れに掉さして」というスタンスが基本かも。

そういえば、「流れに掉さして」という言葉も、本来とは逆の意味に誤用されることが多いようですね。私の真意は読んでいただいた方のご想像にお任せします(爆)  


Posted by imagine at 11:30Comments(0)ラ日報

2008年01月19日

所詮、翅なし


堕天翅




君を知ったその日から 

僕の地獄にラーメンは絶えない


詩のシャドウ・ボクシング(解説)  


2008年01月06日

いちげん@佐賀市川副町大字西古賀

なんとなく新年ですね。いとをかし・・・。

えー、新年早々フジテレビの策略に嵌り、二夜連続ドラマスペシャル「のだめカンタービレ inヨーロッパ」のイントロダクション(番宣)である月9枠のドラマの再放送とメーキングに見入り、コミックの佐賀のシーンが出てくる9巻から19巻までを読み直してしまった・・・。

で気づいたら、なぜか17巻と18巻が2冊づつある・・・。

昨日は、のだめカンタービレ in ヨーロッパ 【第一夜】を堪能。なるほど、フランク役がウエンツ瑛士でターニャ役がベッキーか・・・。よく考えられたナイスなキャストかなと思ったが、のだめとの身長の比較的に言って違和感があったような気がしないでもない。

ほんで、こんな人もブログに書いてるのが結構意外。「のだめカンタービレスペシャル の登場曲を予習」していただけに結構楽しめました第一夜。今夜の第二夜が楽しみである。


そんな感じであるからにして、今年の初麺はヨーロッパ的(?)に「ボンゴレ・ビアンコ」でも喰いたいなと思っていたが、やはり「いちげん」になってしまった。ここ数年は、年末の〆も年始の始まりも「いちげん」というのがパターンなのである。

5日の14時過ぎに訪問。ラーメン・530円を食す。
同行したのは、北九州から出かけて一竜軒の2008年の初客となって、「いちげん」まで流れてこられた、らーめんくーぱーさんブースカさんろっくさんである。



この時間でも、年始のせいで満席&並び状態である。つーことは、自然とラーメンへの期待値は下がるのだが、予想に反して今回はなかなかの出来。



スープの色合い的にも褐色気味で旨さを予感させてくれていた。

前回の年末の信じられないような不出来を完全にカバーして余りあるレベルである。欲を言えば自分の好み的には、一休軒本店的な乳化に伴う丸味と甘味が加わったほうが好きなのだが、髄の存在を感じさせながらも重苦しくならず、シャープな純豚骨の旨みを感じさせてくれている。

麺も前回とは別物のような食感で小麦の旨みと艶がある。おまけにチャーシューも良いのよ、マジ。トロトロ系のチャーシューが好きな方だと、「ふーん」てなもんかもしれんが、これがツボな私には、心に響くバラ肉のプレーン滋味チャーシューです。







いちげん店舗データ

■住所
佐賀市川副町大字西古賀925-1
■電話
0952-45-7865
■営業時間
11:00~15:00 ( オーダーストップ14:45 ) 
17:00~21:00 ( オーダーストップ20:45 )
※11:00~14:00 は禁煙
■定休日
毎週水曜日
■駐車場
12台  


Posted by imagine at 07:24Comments(0)ラ日報

2007年12月31日

さまよう


さまよう



こんがらがってく 青い空
斜に構える 疲れた道標

失った欠片を探し続ければ
不可逆な世界に ドロップ・イン



詩のシャドウ・ボクシング(解説)  


2007年12月31日

ただよう


ただよう



時を駆けたい 少女
時を止めたい 大人

いくつかの刹那を手繰りよせ
今ここで シンクロニシティ



詩のシャドウ・ボクシング(解説)  


2007年12月31日

とまどう


とまどう




つれなのふりや 乖離
すげなのかおや 邂逅

忘れ去るためだけのプロセスを繰り返し
僕の前に 君はいる



詩のシャドウ・ボクシング(解説)  


2007年12月30日

ふれあう


ふれあう



わがままな 笑顔
つれない 泣き顔

すべてを発散してしまう
その残酷ささえ いとおしい



詩のシャドウ・ボクシング(解説)  


2007年12月30日

詩のシャドウ・ボクシング(解説)


たたかう



まっ、イキナリなんですが、「詩のシャドウ・ボクシング」の解説から。
フリー百科事典「vvikipedia」から引用してみる。

「詩のシャドウ・ボクシング」は、場末のボクシングジムに見立てたネット上で、暇な1人のブログボクサーが気分のままに自作を歪んだ大脳を使ってアップし、どんな写真と言葉がより閲覧者=他者に届いたかを手前勝手に自己が判定する「写真の遊び」、「言葉のマスタベ」です。概して、1人のブログボクサーが自らの写真と言葉で醜く自己満足するものです。「詩のシャドウ・ボクシング」は、他者からのコミュニケートをシカトし自分の言葉を投げっぱなしジャーマンにする発散の場です。

らしいです。

がははっ、こんなんもあったんですね。
つーことは、私は「cantabile,photo session」と題した写真展を友人たちと開催した頃から、同じような事を実践していたわけです(笑)

まっ、簡単に言えば「詩のボクシング」のパロディーなわけですが、「詩のボクシング」が他者とのコミュニケートの手段として位置づけられているのに対して、「詩のシャドウ・ボクシング」は仕事やSNSで他者との関わりに疲れきった末の、究極の「一人上手な遊び」であり、その根本的な立ち位置は180度違っています。

そんなこんなで、ラーメンもそこそこ飽きたんで、「詩のシャドウ・ボクシング」なんてカテゴリーで今後アップしていきますので、宜しければ拝見していただき、「ちびまる子の野口さん笑い」を浮かべつつ、「なんでやねん」なんて一人突っ込みを入れていただけると満足至極であります。


もしいるとするならば、同志の方のフォトラバ「詩のシャドウ・ボクシング」へのトラバお待ちしております。  


2007年12月30日

fetishism(改)





お昼に、「いまに食堂@佐賀市恵比寿2丁目」でカツ丼・550円を食べた。

社外での打ち合わせが終わったのが13時過ぎ。その場所は佐賀市の長崎街道沿いの旧門前町で、古い民家が数多く残っていてイニシエな景観を楽しませてくれる。今では繁華街が移ってしまって、昼間でも人通りが少なく閑散としている感は否めないが、子供の頃に両親に連れられてよく来ていた懐かしい場所である。

昼食は近くに停めた車に戻り、久々の三九中華そば専門店へと思っていたのだが、その途上で街角の古びた食堂に目を奪われた。

「あっ、ここは」

子供の頃に食べたことのある食堂が今でも営業している。建物は当時の佇まいのままである。屋号が書かれた看板は、いくらか新しい。多分、跡継ぎの方が現在は経営されているのだろう。記憶のフィードバックを楽しみつつ、型板ガラスのカマチ戸を開け、店内に入ってみた。

「いらっしゃい」と声をかけ迎えてくれた店主は、なぜか幼い頃の記憶と同じおじいちゃん。厨房内でせわしく働いているおばあちゃんもその記憶のまんま。なんだ、これは。先代の息子夫婦が年月を経て、私の中の記憶の先代夫婦に同化したということなのだろうか・・・。

店内は4人がけのテーブル二つと6人がけのカウンターという「つくり」。
テーブルの二つには、老人夫婦二人連れと中年サラリーマンの二人連れで埋まっていた。カウンター席には、場に不相応な赤いヒールの若い女性が座っていた。その女性との間に二つ分の開き席を作り座る。

赤いヒールの女性はカツ丼をオーダーした。店内に貼られたメニューを眺めると、定食・丼・ラーメン・ちゃんぽん・うどんと典型的な食堂メニューである。いつもなら迷わず麺系なのだが、どうも引っかかるものも感じつつ赤いヒールの女性のオーダーを模倣し、カツ丼をオーダーした。

「年金はいつ振り込まれるだ」と老人夫婦の男性が連れに聞いている。
「明後日ですよ。何度聞いたら覚えるんですか」と老女は怒りながら答えた。
「孫のヒロシにアヤナミの人形を買ってやると約束してるんだよ」と老いた男性は、呟くように言った。

「あの会社、ほんとに上から下まで曲者ばかりですよね。大変ですよ」とサラリーマン組みの部下だと思われるほうが同意を求めている。
「あー、全くそうだな。でも、受付のコがかわいいから良しとするか」と上司は言いながら笑いこけている。
「ほんと美人ですよね。あの足首の細さがたまりませんよ。ほお擦りしたくなりますよ、マジ」と部下は言いながら恍惚の世界へ逝っている。

赤いヒールの女性と私のカツ丼が同時に出てきた。550円なのに味噌汁とたくあんも付いてきた。丼の蓋を開けると、そこには絶妙なとじ具合の卵がいた。おっ、旨そうだなと、まずはカツを食べてみた。サクサクしてて肉自体の旨みも十分に感じさせてくれる絶品であった。ほどよく汁加減も納得である。

その時である。私の大脳に強力なパルスが走った。
その原因は赤いヒールの女性にあった。赤いヒールの女性が「たくわん」を勢いよく食べているのだが、「ガリリッ」というたくあんを噛み切る健康的な音が響いたのである。何を隠そう私は、中学の弁当の時間に、真後ろの女の子がたくわんを噛み切る音を聞いて開眼して以来の「たくわん音」フェチなのである。

その下品なまでのたくましい音に、なぜか惹かれてしまう。その原因は自分でも分からない。もしや、幼い日に「逆トラウマ」な事件でもあったのだろうか・・・。

赤いヒールの女性の「その音」を脳内にリフレインさせながら、カツ丼を半分ほど食べた頃に、赤いヒールの女性は「ご馳走様」といいながら、お金をテーブルの上に置き店を出て行った。なんという食べっぷり。見事である。


食べ終えて「いまに食堂」を出ると、その店先には街の時の流れを感じさせる、両脇に鯛を抱えた恵比寿像が微笑んでいた。





いまに食堂  店舗データ

■住所
佐賀市恵比寿2丁目
■電話
不明
■営業時間
11時~19時
■定休日
毎週日曜日
■駐車場
なし  


Posted by imagine at 18:48Comments(0)テキスト

2007年12月30日

探偵ファイナル!?


茜いろ



「20××年×月×日、12時20分。バイクで勤務先から外出。尾行開始」
ICレコーダーに記録を残し、私もバイクで対象者の後を追う。


私は探偵である。地味で低収入な、しがない探偵である。
マーロウやスペンサーのように、ハードボイルドでもなければ、工藤ちゃんや濱マイクのようにストイックでもない。
目の前の仕事を単純にこなし、日々の糧を得るだけだ。

仕事の主なものは浮気調査や家出人の捜索。最近では、ストーカーや結婚詐欺師と思われる人物の身元調査も増えてきた。長い張り込み時間の地味さに比例して、収入も地味だ。

宝くじやトトで大金をゲットすれば、今にでも辞めてしまいたい職業である。

今回の依頼人はごく普通の専業主婦。「自宅で食事を全く摂らない」と依頼人の夫である、対象者の挙動不審を疑っていた。口には出さないが浮気を心配しているようだ。

「直接ご主人に聞いたらどうですか?」という言葉を飲み込み、依頼を受けた。不景気な昨今、ばかばかしい小さな仕事でもこなして行かなければ、明日にでも餓死しそうな経済状態なのだから・・・。


対象者は程なく、ラーメン屋に入っていった。「東洋軒」という屋号のその店に私も入る。対象者はカウンターの一番奥に座っている。私はカウンターの一番手前に。対象者はラーメンと小ごはんを注文。私はラーメンのみ。数分後に出来てきたラーメンを目前にしても、対象者はすぐには食べなかった。携帯とデジカメで何枚も写真を撮っている。

中年のオヤジが、ラーメン店でバチバチとラーメン画像を撮る。なんとも滑稽な絵面である。

ラーメンはさほど好きではない私は、出されたラーメンを見ながら、ちゃんぽんにした方が良かったかなと後悔した。
というのも、なんとも薄味でガツンと来るものがない、凡庸なラーメンだったからである。スープの色も、豚骨なら茶褐色系だろうという私の概念を覆すような、乳白色である。麺も軟麺でなんとも表現しがたい食感である。

佐賀ラーメンと言うのだろうか??この味は私には許容しがたい。
これならシコシコと2DKの事務所兼自宅のマンションで、「うまかっちゃん」でも食っていたほうがマシだと心底思った。

私がラーメンを半分ほど食べた頃に、対象者はラーメンと小ごはんをたいらげ、勘定をしだした。

おいおい、なんという早食いだ。これでは依頼人は、対象者の浮気より食生活を心配すべきではないか?
という疑問がふつふつと湧き上がる。塩分過多のスープまで全て飲み干しているようなので、間違いなく三大成人病予備軍である。

「いい大人が・・・」と突っ込んでやりたい心境だ。

仕方なく私も、食べかけのラーメンを残し店を出る。対象者は全く私の方には視線をよこさない。
ラーメンに取り付かれているかのように、ラーメン店を目指し走り、ラーメン画像を撮り、ラーメンを早食いする。

まさに一心不乱である。

ここまで来ると探偵失格であるが、少しは尾行に気づけと言いたくなる。


対象者はバイクで職場に戻った。
これから夕方の退社時間まで、長い退屈な張り込みを戸外で続けることになる。


依頼者からの情報によると、今日は上の娘がバレエの発表会の練習のために、依頼者が下の娘も連れて、送迎をする予定らしい。それで対象者は今晩一人で、フリーな時間が持てるとのこと。

今晩は「しっぽ」を捕まえる、絶好のチャンスなのである。

18時過ぎに対象者が職場から出てきて、帰途についた。どうやら、寄り道をせずに自宅へ帰る模様である。こじんまりとした社宅の通路で部屋の様子をうかがっていると、対象者がすぐに着替えて出てきた。今度はバイクではなく自動車で移動するようだ。いよいよかと思い、私は心を引き締めた。

追跡中の信号待ちの間に、証拠写真をとるためのデジカメのスタンバイを確認する。よく、記録用のデバイスをパソコンのスロットに挿入したままで、出かけてしまうことがあるからだ。大丈夫だ。

対象者の車は西部環状線から南部バイパスに入ったあと、空港道路入り口交差点で右折し南下した。佐賀空港へ続くこの道路は両サイドが田んぼで、なんとものどかな風景である。ちょうど沈みかけた太陽が西の空にぽつねんと浮かび、雲を茜色に染めている。

対象者の車は、高架を渡りきったところに位置する交差店を左折した。バイクでかなりの距離を取って追跡しているが、決して見失うことがないくらい、交通量は少ない。かえって、少なすぎて追跡を悟られないかと心配な程である。

しばらくして対象者の車が、とある建物の駐車場に停まった。なにやらプレハブの建物のようである。怪しげにパトライトが回転している。その下には、「スナック・ハッピー」と「ラーメン・いちげん」と書かれた看板がある。問題はその看板である。
ピンクとブルーという配色といいデザインといい、ダサうまの極地のような看板である。ダサイのかクールなのか判断しかねるようなブツである。

私は思わず、今朝のテレビで見た、あの庵野監督が作るキューティーハニーでのサトエリの変身シーンを思い出してしまった。どちらもなかなかのサイケデリック具合である。

私は道路の対面にあるコンビニにバイクを停めた。対象者は多分、スナックのほうに入るんだろう。昼食もラーメンだったのだから、またラーメンを食べるなんてことは到底考えられない。もしそうなら人間失格である。

少なくても分別のある大人のとる行動ではない。

スナックで女性と待ち合わせか?だとすれば少々困った展開だ。こんな田舎のスナックである。特に今の時間には、客が何人もいるわけがない。私もスナックに客を装い潜入し、証拠写真を撮るというのはかなり難儀だ。

となれば、一緒に出て来るところをツーショットでいうことになるが、フラツシュを焚かなければならない時間帯になるだろうし・・・。

今日は暗視撮影用の準備がないのだ。

しかし、私の心配は苦慮に終わった。なんと対象者はラーメン店の暖簾をくぐったのだ。「そな、あほな」と一人ツッコミをしている場合ではない。バイクをコンビニに置いたまま、メッツのキャップと度なしメガネという安直な変装で、ラーメン店に入ることにする。道路を渡っている時点で、豚骨の獣臭が漂ってきた。

「オーマイガッッ!」私はひとり愚痴る。どうせラーメンなら、「塩」か「醤油」という嗜好の私には、この匂いだけで、意識が南回帰線あたりまでひいてしまう。

対象者はL字型のカウンターの長辺側の中ほどに座っていた。私は短辺側の一番奥、壁際に座る。

「ラーメンね」対象者がオーダーする。

ビールでも飲みながら待ち合わせかと、一縷の望みを抱いていたが、その望みは、海辺の砂の城のように跡形もなく消え去った。仕方なく私もラーメンをオーダー。

本当はコーラあたりにしたいのだが、怪しまれないためにはこうするしかない。

ラーメンが出来上がると、またぞろ対象者は例の「儀式」を始めた。携帯とデジカメでの写真撮影だ。
アングルが気に入らないのか、途中で椅子から立ちあがり、俯瞰の構図で収めている。私はいたたまれない心持ちになってしまう。

こんな奴と同じ場所で同じ時間を共有するなんて反吐が出そうだ。

私のラーメンも出来てくる。昼間の店と違って、私のイメージどおりの豚骨ラーメンの色をしている。店外に漂っていた、妙に鼻を突く獣臭もそれほど気にならない。スープを飲むと、旨みが凝縮された味の奥行きが感じられる。

豚骨もいいのでは、と一瞬考えてしまった。

対象者は「今日もなかなかだね」と、茶髪の店主に話しかけている。どうやら常連のようである。


尾行そのものは簡単すぎるくらい簡単なのだが、なんとも精神的なストレスの溜まる尾行である。
対象者のような人種を「ラーメンオタク」とでも言うのだろうか・・・。はたから眺めていると、爽やかなものではない。

対象者の車は、そのラーメン店から出た後、自宅を通り越して行った。「いよいよか」と期待が膨らむ。
佐賀大学の交差点を右折してすぐの、「マンガ倉庫」という中古コミックを主に販売している店の、駐車場に車は停まった。

対象者は「マンガ倉庫」の入り口には向かわずに、駐車場のフェンスを飛び越えて敷地外に出た。
「今度こそ、近所の居酒屋あたりで待ち合わせか?」
と思った刹那、対象者は「池田屋」と書かれた幟が掲げられた店に消えた。

おいおい、ここは「ちゃんぽん屋」だぞ。さっきラーメンを食ったばかりではないか。見るからに狭そうなその店内に、意を決して入ることにする。
対象者は三席ほどの小さいカウンター席に、私は入り口に一番近いテープル席に陣取った。

「蒸し麺でちゃんぽん」。

ここでも本当に食べるつもりらしい。メニューを眺めると、カレーがある。心底助かったという心境である。もう麺は御免だ。私はカレーをオーダーする。このカレーが意に反して旨かった。甘味と辛味が微妙なユニゾンを奏でる。
こんなところにこんな店があるとは。ささやかな今日の収穫である。


対象者はその後、コンビニに立ち寄り「白波」と「ピスタチオ」を買い込んだ。そして、自宅へ戻ってしまう。


いやはや、今日の一日は何だったんだ。これが対象者の日常であろうか。ただの「麺馬鹿」というだけではないか。依頼者に追加調査を提案するのは、全く馬鹿げている。それは、私がどんなファクターを考慮してもダービーを獲れないというのと同じくらい確かだ。

今日の救いは、調査に要した必要経費がラーメン二杯とカレーという小額で済んで、依頼者から感謝されるくらいのものだ。


「逆ハードボイルド」な探偵業務は、なんともツライ。



【最終調査報告書】
 
 浮気ではない。完全無欠な本気です。
 「Fall in love with 麺.」  


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2007年12月29日

りんご・ごりら・らっぱ




映画やテレビドラマを見てて、なにやらすんごく「エロやな」と思い、激しく脳内で浮遊しているシーンが二つある。うーん、「エロ」というより人間の性(しょう)と性(さが)をポイと目前に提示されたようで、たじろぐというのが正確かも。

ひとつは、伊丹十三の「タンポポ」 という映画のワンシーン。チンピラ(?)役の役所広司と情婦役の黒田福美との間で、生卵の黄身が口移しキャッチボールされる「生卵の黄身セックス」。

かなり鮮烈な映像でした。フェチとかの概念なんぞ飛び越えてる。この映画の海女と牡蠣のシーンもすごかったです、ハイ。


もひとつは、向田邦子の「隣の女」のワンシーン。主婦役の桃井かおりが、アパートの隣室の女・浅丘ルリ子と部屋を訪ねて来た男・根津甚八との会話を「盗聴」する。その二人のセックスシーンで、女が男に上野から谷川岳までの駅名を聞く。

「上野。尾久。赤羽。浦和。大宮。上尾。桶川。北本。鴻巣。吹上。行田。熊谷。籠原。深谷」男の声は低いが、響きのよい深い声である。ひとつひとつの駅名をまるで詩をよむように言う。誘い込まれるように壁に近づき、聞いているサチ子。少しずつ、その声に酔ってくる。・・・・・。「岡部。本圧。神保原。新町。倉賀野。高崎。井野。新前橋。群馬総社。八木原。渋川。敷島。津久田。岩本。沼田。後閑。上牧。水上。湯檜曾。土合」サチ子、目をとじる。体中の力が脱ける。のぼりつめてゆく。そして、頂きがきてぐったりする・・・。


くーっっ、なんかスゴイです。ドーパミンやらアドレナリン大放出!!

このドラマにインスパイヤ&リスペクトということで、男が詩を朗読するように駅名を諳んじる代わりに、女と男が「しりとり」をしながら行為を続ける、つーのを書いてみたいなと思ったんですが、その時点から随分時間が経過した今でも実現してない・・・。

てなわけで、未だ未完成のそのテキストでの「しりとり」は、「りんご、ごりら、らっぱ」から始めようと思っていました。
で、今日の夕食前のことである。幼稚園の年長組である娘が、「りんご、ごりら、らっぱ・・・」と一人しりとりをやりだしました。
どうやら幼稚園で流行っているらしい・・・。その先を聞いてぶっ飛んだでありますよ。

りんご

ごりら

らっぱ

パンツ

冷たい

嫌よ

止して

テメエ

エッチ

チ○ポ

ぽりぽり



ギャボっっ、超エロくねぇ。オマケにストーリーになってるw

「エロはドラマで行われてるんじぁねぇ、家庭で行われてるだ!」てなモンなんでしょうかね・・・。  


Posted by imagine at 18:54Comments(0)ネタ

2007年12月29日

軒率リサーチ、再び。



見透かされそう・・・





おいおい、天気予報によれば雪が降りそうなんだと。

最近はなんだか夕暮れ時の到来に、沈む夕陽を見つめながらしんみりとしてしまいます。昔の記憶を甦らせて、なんともいえない郷愁に誘われたりして。そんな心持ちになるのは、ステレオタイプに侵された大脳のせいなのか、はたまた四季を慈しむ日本人の持つDNAのせいなのか・・・。

で、私が甦らせた記憶と言うのは、あんなものだったりする。これがあんなものでなく、ほろ苦い遠い昔の初恋の想い出だったり、何年たっても顔を赤らめてしまう初体験の想い出だったりすると、ちょいとオサレなコラムのイントロダクションになるのだが、あんなものだとそうはいかないなぁ。


あんなものとは、ここ数年で閉店していったラーメン店の味の記憶なのであるw
「あー、あの一杯をもう一度食べたいなぁ」とかね・・・。

ここ数年で、佐賀市内だけでも数多くのラーメン店が閉店した。特に屋号に「軒」がつくお店が多かった。
三九軒、栄幸軒、再来軒、巧龍軒、西洋軒、洋々軒、等々。

で、以前調べた「軒率」を再びリサーチしなければという義務感を強く感じた。九州の各市ごとに、ラーメン店のうち「軒」が屋号につくお店の比率を調べるという単純なものなのだけど、その結果から導きだされる仮定はなかなか面白い。以前の私のエントリーから、その理由と結果を引用してみる。


佐賀のラーメン店は、昔ながらの「軒」の屋号を持つ店が他地域に比べ多いようです。

経済的には小さなマーケットゆえに、チェーン店等の外部資本に淘汰されてしまう確率も低かったのかもしれません。
が、それゆえに昔ながらのやり方に頑なにこだわり、時代の趨勢に左右されない姿勢を貫くことが出来たというのは、不幸中の幸いということでは片付けることの出来ない、佐賀人の佐賀への愛着のような気がします。


以前のリサーチでは、佐賀市の軒率はダントツのトップだったのだけど、現在はいかにと再リサーチしてみました。ちなみに、店舗数データ等は、Yahooの電話帳から拾いました。


市 名 ラーメン店数 a軒が屋号につく店数  b軒率 b/a(%)
佐賀市 59 9 15.3
久留米市 87 5 5.7
北九州市 286 51 17.8
福岡市 400 21 5.3
長崎市 72 2 2.8
大分市 132 12 9.1
熊本市 193 4 2.1
宮崎市 117 13 11.1
鹿児島市 196 1 0.5



げっ、案の定、北九州にトップの座を奪われています。佐賀市と久留米市の「軒率」の低下には著しいものがあり、寂しくなる限りですが、北九州の「軒率」が案外と落ちていないのが意外といえば意外です。古き良きラーメンを食べるには「北九州へ行け」ということなのでしょうね。


私が盲目的に思い込んでいる、佐賀ラーメンの「滋味哀愁」という定義は、疑いもなく近い将来には淘汰されてしまうのでしょうかねぇ、つるべ落としの秋の夕陽のごとく・・・。


ついでにもう1個、再リサーチをコンプリートしてみました。

それは、各都道府県別の人口当たりの「ラーメン店」と「焼鳥店」の店舗率。上の「軒率」もそうなんですが、ラーメンをお店で出していても、電話帳の登録が「中華」や「食堂」になっていたり、屋台のように電話がなかったりするケースもあるんで、。正確さには疑問符も付きますが・・・。

前回リサーチ (2003.01.16調)

今回リサーチ (2007.10.14調)

佐賀県のラーメン店率は、前回18位、今回21位とさほど変化はないようですが、県全体で30店ほどお店は減っているようです。思ったよりは少ない減少率は、FC店やチェーン店の開店が穴埋めをしているからなのでしょうかねぇ。

それにしても前回も今回も、福岡県・佐賀県が「焼鳥店率」でワンツー・フィニッシュしているというのは、ものすごい。  


Posted by imagine at 15:38Comments(0)ラ日報

2007年12月29日

奥さん、今はいてるパンティーください!!





BANKOです





結婚する前の話だから、もう10年ぐらい前の古い話。サンタからもらった、めったに出来ない「経験」のプレゼント。

クリスマス・イブのその日、何の予定もなく一人寂しく仕事場からパチ屋に直行して、コテンパンに負けた夜の話である。

突然の電話のコール音で、コタツから出てしぶしぶ受話器をとった。はい、と応答しても返事がない。イタズラかと不審がりながら、今度は「もしもし、○○ですが」苗字を言ってみる。すると返事があった。若い女性の声だ。

「もしもし、わたしです」

んっ、誰だ?

「ああっ」

と返事しながら考えをめぐらす。昔付き合った事のある誰かからのデートの誘い?かと思いもしたが誰だか分からない。

「知らないなんて言わせませんよ」

えっ、マジで分からない。間違い電話かと思いもしたが、苗字を名乗ったしなー、全神経を脳に集中し記憶をたどるがギブアップ。




明けの明星と・・・





「○○ですが、間違いじゃないですか」と言ってみた。

「○○さんでしょ、下の名前は△△△」

ありぁー、フルネームで知っていやがる。
おまけに口調は、昔の職場の同僚や飲み屋のおねーちゃんとは明らかに違う。
たとえて言うなら、3年半付き合って別れて久しぶりの会話ってな具合。
その間、三井グリーンランドとハウステンボスとスペースワールドに2回づつ、一緒に遊びに行ったみたいな。
映画館で10本映画を見て、泊まりの旅行に3回出かけ、焼肉屋に25回は行ったみたいな。
延べにすると100回ヤッテ(うち車中3回)、一度は堕したみたいな。

フルネームを知っているのは不思議だが、こんな女は知らないと確信し言ってみた。

「どなたですか、間違いだと思うんですが」

「○○さん、ちゃんと分かってるんですからね」

何が分かってんだよ、こっちは全然分からないぞ。おまけに、向こうの受話器からは、赤ん坊が火が付いたように泣く声が聞こえだした。

「あなた毎日電話してくるじゃないですか。そのたび今はいてるパンティーくれって言うじゃないですか。あなた×××で働いてる○○でしょ。」

げっっ、パンティーてなんだ。職場も知ってて、おまけに苗字呼び捨てにしやがった。ひょっとして俺、そんな電話したっけ?

いや、してない。明日が誕生日のキリストに誓って・・・。でも、どうして名前から職場から知ってんだ?誰かが、俺の名前をかたっているのか?

「それに洗濯して干してる下着も泥棒したでしょ。ブラとパンティーを合わせて10枚はなくなってるから。この電話は録音してるし、近所の交番にも届けてるんですからね」

体が震えてきた。廊下においてある電話で話していたので寒さもあるが、それ以上にこの展開のために。赤ん坊は泣き止まない。いくら犯人じゃないと言っても、女はとりあわない。だんだん、ヒステリックになってきてまくし立てる。

しばらくは、俺も興奮して言葉を返していたが、ふと気付いた。犯人が名刺交換よろしく、自分から職場や名前を名乗って事に及ぶ訳がない。この女の理論は破綻している、あるいはカマをかけている。そう気付くと安心して、こちらから一方的に電話を切った。

しかし、録音と交番の話は気になる。女が言った交番に折り返し電話を入れてみた。

事情を話すと、警官は苦笑いしながら「ああ、あの奥さんですね」と言った。「心配ないと思いますけど、本人に確認してこちらから電話しますよ」。警官は災難でしたね、と言いたげにこちらの電話番号を聞いた。




佐賀の乱的霊気あるっす、ここ





とてつもなく長く感じた20分が過ぎ、警官からの電話がかかってきた。事の顛末は要約するとこんなカンジ。

結婚と同時に妊娠・出産したその女は、出産直後にダンナの勤務する会社のかなり大きな社宅に引越しした。

近所づきあいと育児で疲れ果てている時に、イタズラ電話がかかりだし、まもなく下着泥棒の被害も受けるようになった。ダンナに相談しても「警察に被害届けを出せ」と言うだけで無関心状態。逆に仕事で疲れているんだから、そんなことぐらい自分で解決しろ、と怒り出す。

警察に届けたもののイタズラは毎日続く。

神経をすり減らして限界に近づきつつあったクリスマス・イブの日に、グチでも聞いてもらおうと友達に電話した。しかし、間違ってダイヤルしてしまい俺の会社にかけてしまった。すみませんと謝り切ったが、電話に出た男(俺じゃない)の声が、イタズラ電話をしてくる主に似ていた。

時間の経過とともにそれは確信に変わっていった。

リダイヤルして俺の会社にかけなおし、イタズラの主が時々名乗る苗字を使い呼び出しをかける。たまたま、偶然にその苗字が俺の苗字と一緒だった。もう帰りましたよ、と言われたが、ひるまず自宅の電話を聞きだしたらしい。(不用意に自宅の電話番号を教えた奴は、分からなかった)

こうして、その女の中では俺が犯人だという図式が完成した。犯人が本名を名乗る訳はないという、単純な公理を忘れて・・・。

当時は、あんなノイローゼのバカ女にぶち当たって、スゲェー災難だったと思っていました。しかし、二人の子供の親となった今、冷静に振り返ってみると、哀しくなって同情すら覚えます。家庭を犠牲にしてまでも、男は仕事だと思い込んでるダンナ、それを当然と受け止めながら、家庭という社会から閉じた系の中で、育児・近所づきあいの重苦しさに耐えられなくなりつつある自分の状態に悩む、その女。

法や制度が整えられ、男女共同参画社会なんてのが声高に叫ばれて久しいのに、現在と当時の状態は、根っこではさほど変わっているとも思えない今は・・・。
  


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2007年12月29日

ワルツ・フォー・デビイ


アイラのかほり



金曜の夜11時。今にも雪に変わりそうな雨が降っている。  

車のスピーカーから流れてくるのは「ワルツ・フォー・デビイ」。ビル・エバンスのピアノが心を和らげる。このアルバムはビレッジ・バンガードでのライブ録音なので、ときおり客の会話やグラスの触れ合う音が聞こえてくる。いつもは耳障りに感じていたその音が、今は心地よく感じる。

次の信号を右折し、300メートルほど行けば、そこが彼女のマンションだ。出張に行くと聞いて、そこならアレを買ってきてと言われ、買ってきたお土産が無造作に助手席に乗っかっている。同じ包装のものがふたつ。  

マンションの前で車を停め、お土産をひとつだけ持ち、雨の中を走った。エントランスのインターホンで彼女の部屋番号を押し、応答を待つ。

「はい」
無機質な抑揚のない声で彼女がでた。

「俺だけど・・・」
日曜の夜のような気分で答える。

「おかえり」
彼女の声は変わりない。

そこで待ってて、という彼女に従い待つ。
彼女はパジャマにGジャンを羽織って出てきた。

「おみやげ」
「今日友達が来ているの」

俺は感づいている。彼女は感づかれているのを承知している。
「オトコノトモダチ?」と聞いて全てを終わりにしたいのに、その言葉を呑み込む。

やはり付き合った10年という年月は重過ぎる。
つい先月までは、彼女が三十路になる来年には結婚しようと、話していたのに。

「じゃ、また」
「うん」

二人でまるで符号のような言葉を交わす。
お互いに、これが最後かもと思いながら。


車に乗り待ち合わせの場所へ向かう。

会社の同僚の女の子に、もうひとつの包みを渡すために。
10歳も年下の子だ。恋愛感情はないといったらウソになるが、それほど期待もしていない。

その子にとっては、ただ、待ち合わせ場所のジャズ・バーに一度いってみたかったというだけなのだろう。

駐車場に車を停め、雪の結晶が混じりだした雨の中を、また走る。

バーの扉を開ける。

暖房が効いた店内に入ると、その子が振り返る。
お土産を渡し、カウンターの隣の席に座る。

「これ、おいしいんですよね」
室温に比例した笑顔でその子が微笑む。

ラガヴリンのストレートを喉に流し込んだ時、「ワルツ・フォー・デビイ」の最初の曲マイ・フーリッシュ・ハートが流れ出した。酒と音楽が同時に心に染みていく。

その子は、ジリ・リッキーを飲みながら、出張の成果を聞いてよこす。ぼちぼち、と言葉を濁す。

次の曲、アルバム・タイトル曲でもある、ワルツ・フォー・デビイが流れ出す。今日はこれで、二度目だ。

悲しげな、それでいて力強いメロディーを頭の中で追いかけてみる。昂ぶった心がクールダウンしていく。  

何もかもが、うまくいきそうな、一日の終わりに思えた。
何もかもが、うまくいかなくても諦められそうな、夜の始まりに思えた。

とりあえず今すべきことは、目の前に置かれた、ラガヴリンを飲み干すことだけだ。

 

その後、その女の子とわずか3ケ月後に結婚し、今は二人の子供がいる。二人とも女の子だ。

この子たちと出会えたことを、ワルツ・フォー・デビイという曲に感謝しよう。  


Posted by imagine at 01:20Comments(0)テキスト

2007年12月28日

都市伝説的そのサンクチュアル・エレメント

なんか改めて読んでみたら、かなり面白かったWikipediaの「都市伝説」の項
まっ、都市伝説は簡単に言えば「デマな噂」なんでしょうが、いかにもありそうな真実味が加味されていてオモロイ。Wikipediaで紹介されている多くの都市伝説の中には、「知ってる、知ってる」なものも多い。

以下は、私の聞いたことのある「都市伝説」とWikipediaに掲載されている「都市伝説」との内容比較。

■同内容のもの

「猫レンジ」
あるアメリカ人が濡れた猫を電子レンジで乾かそうとしたら、当然猫が死んでしまった。使用法に「そのこと」が明示されていなかったので、製造メーカーを訴えて巨額の補償金を手に入れた。

「36球ファウル」
野球で、一度の打席で36球のファウルを打ったらアウトになる。

「赤球で打ち止め」
男性が射精時に精液の変わりに赤球が出てきたら、それでその男性の生殖能力は打ち止め。

■Wikipediaとは違うバージョンのもの

「マムシに 咬まれて死亡」
バスガイドが山でトイレがなかったので、茂みで用を足していたら股間をマムシに咬まれ
た。恥ずかしくて言い出せずに毒が体内に回り死亡した。
この都市伝説を私は、国立公園として整備される前の「吉野ヶ里遺跡」での事件であると聞きました。

「白人夫婦から黒人の子供が生まれた」
黒人とのセックスの事実がないのに、黒人が生まれた。私が聞いたバージョンは、日本人夫婦が新婚旅行先で黒人にレイプされたため黒人が生まれたというもの。もちろん、新婦はそのことを言い出せずにいたので、新郎は驚愕したという。

■小説の中に登場するもの

「膣けいれん」
セックスの最中の女性が膣痙攣をおこし、男性のペニスがインサートしたまま抜けなくなってしまう。これは、井上ひさしの小説「青葉繁れる」に登場する。「青葉繁れる」の中では、運ばれた病院で女性の局部を外科的に切除し二人を離したというものだったと思います。戦時中だったんで徴兵されない女性を犠牲にしたという理由だったような・・・、記憶が曖昧ですが。

■Wikipediaにはないが、聞いたことがあり小説に登場するもの

中学の頃、妙にその手の話に詳しい友人から聞いた都市伝説。
唐津の虹ノ松原付近に停車した車の中で、カップルがメイキングラブ状態だった。女性が「お口でご奉仕」中に、他の車がカップルの車に気付かずに後ろから激突。なんと、女性は男性の性器を食いちぎってしまった。
これと同じエピソードが、映画化もされた「ガープの世界」という小説に登場します。
しかし、なんとワールドワイドな都市伝説の多いことか。中には元ネタとなる「事実」もあるんでしょうね。あー、オモロイ。


で、「下ネタ」が多いなw


な訳で、佐賀ラーメンに関する都市伝説を紹介します。

それは、私が「じゃらん」の取材を受けた時のこと。
佐賀ラーメンの話を一通り話した後に、取材してくれたライターが言った内容は以下のとおり。

「昨日、取材の後に佐賀市内で飲んでいた時にお店の女の子から聞いたんですけど、佐賀市内の○○○っていうラーメン屋と、そのお店から数百メートルしか離れていない×××っていうラーメン屋の大将は、二人とも宝くじで3億円当たったらしいですね」

これを聞いたときには、「ぎゃぼっ、かなりの成長具合だな、この都市伝説」と驚きました。
私は○○○っていうラーメン屋が当たったというバージョンだけ聞いたことがありました。
いつのまにか、×××っていうラーメン屋まで、当たった事になってました。

実は、元ネタらしき事実を○○○っていうラーメン屋の知人から聞いたことがあります。
○○○っていうラーメン屋の大将が車を買い替えた直後のある日のこと。隣接している美容室の経営者が新車を見て大将に話しかけてきた。
「いいですねー、新車ですか。結構高いんでしょう?宝くじでも当たったんじゃないの?」
その冷やかしに大将がノリツッコミで言葉を返したそうな。
「おう、宝くじで一等が当たったんだよ、あはは」

かくして都市伝説が生まれたのですね。この都市伝説は、その後かなりの広範囲に広がったので、ついには本人に確かめる人もいたらしい。で、そのたびに大将は「冗談だよ、ぜんぜん当たっていないよ。当たってたら、とっくにラーメン屋なんてやめてるよ」と答えていたらしい。

その後、
「○○○ってラーメン屋じぁなければ、近くの×××っていうラーメン屋の方が当たったんじぁないの?!そうに違いない!!」
という風に伝説が成長して、ついには二店とも1等が当たったという都市伝説として流布していったのでしょう。

あな恐ろしや、人の口とファジーな記憶。まるで伝言ゲームですね。


てな展開で、ふと考えると、あの「かっくんちゃん」の「握り飯に砂をまぶして食べた」「三味線ならぬ一味線の腕前は物凄く、彼に勝るものはいなかった」というような数々の伝説の中にも都市伝説的ものもあるんでしょうね、多分。
まっ、それはそれである種のデフォルメなんでしょうから、実は彼の真実の姿の核心を伝えているんでしょうね。


■「かっくんちゃん」参考リンク
たまみほ日記
我が心の中のかっくんちゃん
障害者の文学
盲目の音楽家を捜して
農薬をまぶした握り飯
漂泊の辻音楽師 カックンちゃん
多布施川左岸水路(2)中の小路井樋水路 裏十間川
なみログ   


Posted by imagine at 21:25Comments(0)ネタ

2007年12月28日

らせん


らせんの思考・・・ただのよっぱ~




一月のその週は、シベリアからのマイナス50度の寒気団がジェット気流の蛇行に導かれ、日本列島の上空に到達していた。

金曜日の朝のテレビでは、女性アナウンサーが平地でも積雪の可能性があることを告げていた。

その女性アナウンサーは、つい最近、自虐ネタで人気のピン芸人との交際をスクープされていた。

日常と非日常をうまくこなすような素振りで、天気に関するニュース原稿を淡々としたトーンで読みつづけていた。 



その金曜日、午後はずっと会議だった。

結論の出ない、ただ顔を会わせて会議をしたという自己満足のためだけの会議だ。

そういうやつだから、時間の際限がない。

おまけにやっと終わったと思ったら、同じメンバーで懇親を図ろうという飲み会が続く。
酒の席では仕事の話だけでもうんざりなのに、上司や同僚の悪口が混ざると酒のまずさは頂点に達する。


一次会が終わる前に一人で抜け出し、その店のある狭い通りからタクシーの拾える大きな通りへ向かい歩いた。

このあたりは、再開発事業にかからなかったので昔からの飲食店が数多く残っていたが、いつしか飲み屋街の中心がその事業の区画内に移動し、最近では閉める店も多くなっている。

事実、私もこのあたりを歩くのは数年ぶりだ。


ふと、開店から間もないような外装の店が目に付いた。
「カクテルバー・らせん」という看板を掲げている。

なにか惹かれるものを感じ、そのドアを開けた。

甘すぎる日本酒の熱燗ばかり飲んだので、ロングドリンクの美味しいのを飲みたいという気分もあった。

中に入ると、店内は10席ほどのカウンターだけのこじんまりしたつくりだった。

カウンターの中には若い女性が一人きり。他に客はいない。スピーカーからは、よくありがちなジャズではなく、ザ・バンドのラスト・ワルツが流れていた。

席に座るとその女性のバーテンダーが「お久しぶりです」と言葉をかけてきた。

一瞬、顔見知りかと思いもしたが、いちげんの客にもそう挨拶する店があると聞いたことがあるので、多分その類なのだろう。

そのバーテンダーは「何になさいますか」と言いながら、メニュー表を渡した。

座った席の正面に、今では珍しくなったオールド・トム・ジンが置かれていたので、メニューを見ずにトム・コリンズをオーダーした。

ふと、数年前にビルの最上階のカクテルバーでトム・コリンズをオーダーした時に、「ベースは何でしたっけ」と聞かれた後、目の前でカクテルブックをめくられたことを思い出し嫌な予感がした。

が、女性バーテンダーは「かしこまりました」と確信のこもった声で応え作り出した。

目の前に置かれた、トム・コリンズを一口飲み、ふと視線を上げると正面にバーテンダーが立っていて、見つめあう形になった。


そして、私はフリーズした。


目の前にいるバーテンダーは、高校生の時に一緒のクラスにいた女の子だった。

化粧をしていても、日本人とは思えないようなスラブ系がかった顔は隠せない。

その女の子は転校生で、親類の叔母の家に同居しているという話だった。

しかし、三年生の夏休みにその叔母は他殺体で発見され、それ以後女の子は行方不明になったのだった。

いや、とその考えを否定する。

あの事件はもう四半世紀も前の話だ。
目の前の女性はどう見ても二十歳そこそこにしか見えない。
私の半分の年齢だ。他人の空似以外に考えようがない。

「どうかいたしましたか」と聞いてくるので、

「いえいえ、あまりにカクテルが美味しかったのでびっくりして」と答え、平静を取り戻す。

いや実際、カクテルは飛び切りの味だった。

それから、ジン・リッキー、ホワイト・レディー、バラライカ、XYZと飲み続けた。


そうするうちに緊張が解けて、高校の同級生に瓜ふたつだということ、あの事件のこと、その女の子が学校で際立った存在で人気が高く、私も密かに思いを寄せていたことなどを話すと、バーテンダーは心地よい相槌を打ちつつ、微笑みながら聞いてくれていた。



「もしかしたら君はその同級生で、魔女やドラキュラの類で年をとらないというオチだったりして」

酔いに任せ軽口を叩くと、その女性バーテンダーは急に神妙な顔つきになり言った。

「そうかもしれませんよ。老化はDNAの末端のテロメアが細胞分裂のたびに短くなり、ついには新たな分裂が止まり細胞が死滅するからと言われています。もし、テロメアが短くならない突然変異を手に入れれば、不老不死とまでは行かなくても、通常の人類の数倍の寿命を手に入れられる可能性があります」

「でも、それでは活性酸素により傷ついた人体に有害なDNAまで残してしまうことになる。多くの癌細胞は、テロメアを効率よく複製するテロメアーゼという酵素の働きで、人体に有害な増殖を続けると言われているし・・・」

「よくご存知ですね。しかし、メッセンジャーRNAの真の働きなど何一つとして完全には、人類はゲノムを解析してはいないんです。本当のセントラル・ドグマは永遠に見つけられないと思います。そういった意味では、老化と無縁な、あるいは老化が著しく遅い人類の中のグループがいても不思議ではありません」

自分の中で一度否定した「同級生?」という考えを反芻していると、
「すみません、冗談が過ぎましたね」と、女性バーテンダーは笑顔を見せた。

「本気にされました?」

「いやいや、一瞬は」

それからは、好きな音楽の話とかカクテルの話とかで終始し、心地よい時間が過ぎていった。


勘定を払おうとした段階になって、一次会の会場にコートを忘れていることに気付いた。
コートのポケットに財布を入れていたのだった。
今の時間ならまだ一次会の店は開いているので、すぐ取りに行って戻って来ると言うと、バーテンダーは、

「次にお見えになった時でいいですよ」と言ってくれた。



「○○さん、今日は楽しかったです。また、いらしてください」

その言葉に送られて、「カクテルバー・らせん」を後にした。




翌日は飲みすぎのために、目が覚めたのは10時を回った頃だった。仕事は休みだ。

目は覚めても体の方は活動する段階になく、また眠るということを繰り返した。

その間に不思議な夢を見た。

昨日行った「カクテルバー・らせん」の夢だ。

私がその店に入った瞬間に、「お久しぶりです」と女性バーテンダーが声をかけるシーンから始まる。

そして、その女性バーテンダーの親類と称する同居人が、なにがしかの秘密を守るために、いかにも怪しげな男たちに殺害されるシーン。

さらには、バーテンダーが、私は名前を名乗っていないのに、名前を呼びながら次の来店を促す言葉をかけるシーン。

フラツシュバックしながら、何度も三つのシーンが繰り返される。

昼過ぎに起き出し、ぼーっとしながら夜を待ち、「カクテルバー・らせん」のあった場所に行ってみた。

財布を忘れ、飲み代も払っていなかったし・・・。

しかし、その場所には昨日の夜にあった看板はなかった。
ドアも開かない。
外装は昨日のままだ。

酔って、このあたりの路肩に寝て夢でも見たのだろうか。
素面の状態でよく観察すると、この小路には閉店したいくつもの飲食店の残骸があるだけで、現在営業している店はない。

近所の店に「カクテルバー・らせん」という店が営業していたのかどうか、確認することも出来ない。



強く吹き出した冬の風を受けながら、昨日コートを忘れた店に向かって歩き出すこと以外、私のなす術はなかった。
  


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2007年12月28日

ニイタカヤマノボレ0619~トラトラトラ?

2004.06.19の暴挙の模様です。別blogの再掲。自分でも気に入ってるんで、使いまわしスマソ。


ついに佐賀ラーメンの時は来たりぬ、そはうつくしき曙のごとくなりき

いよいよです。
あの計画を実行に移す時がやってきました。


一休軒系の店を一日で食い尽くそうという、無謀度198%のこの企画。
もっとも、京都と長崎の一休軒には、もちろん行きません。(笑)

四日間ラーメンを断ち、佐賀ラーメンへの精神的渇望を高め、連食へのウォーミング・アップとするとともに、佐賀ラーメンへの「想い」をより高めるために、昨日は、あえて長浜系のラーメンを三連食しました。(自爆)

まずは、最近判明した事実を含めて、一休軒の歴史を振り返ってみます。
間違いが多々あるかも・・・。指摘いただくと嬉しいです。

昭和30年、佐賀で初めてのラーメン店「北京千両(現シャローム)」から遅れること三年、一休軒本店の先代が、白濁豚骨スープの発祥とも言われている三九(久留米)を引き継いだ、四ケ所さん(現在の三九中華そば専門店@佐賀玉屋西の店主)の店で働いていた方と立ち上げたのが一休軒の始まりらしいです。
先代は開店までは、全くラーメン店とは無関係の仕事をされていたそうです。
当時のラーメンの味は現在と違って、ガツン系のストロング豚骨だったそうです。

ほどなく、佐賀でラーメンと言えば「一休軒」のことを指すぐらいに超人気店となり、従業員の方々の暖簾分け店、独立店も数多く出来ました。

本店で開店当初から働いておられた高木瀬の成竜軒店主は、現店主のご主人が若くして亡くなられたこともあり、駅前ラーメン ビック・ワンを切り盛りされていた時期もありました。
駅前ラーメン ビック・ワンには、現在も、本店で働いていた方がおられるようです。

本店の先代と親類筋であった従業員の方は、一休軒鍋島店を開業され、そこからは、いちばん星といちげんという、本店から言えば孫弟子店というのも出来たのです。

現在本店は、二代目の方が切り盛りされていますが、その弟さんが、佐賀市若楠で一休軒さがラーメンを営業されています。

佐賀の飲み屋街で絶大な支持を得ている、幸陽軒の店主は、一休軒本店で修行後、佐賀駅の高架下近くで独立開業したそうですが、場所が悪すぎたのか繁盛にはいたらず、大財あたりに移転されたそうです。
その大財で人気店となり、キャパの大きい現店舗に移動されたそうです。

たまちゃんラーメンの大将も本店で修行されていました。
5月22日をもって一時閉店されたのが、ほんとに残念です。


時間は10時半。さあ一軒目の成竜軒に出かけるかと思っていると、友人のMクンから電話が入る。
どうやらカウボーイビバップの件で、家に遊びに来たいとのこと。うーん、任務も大事だが、それもちと心魅かれる。
よって、予定変更。家で待つことにする。

12時ごろにMクンがやってくる。
あんなハナシやこんなコトをして、オタッキーな時間を過ごす。

ふと気づくとすでに13時前。
いかん、時間がない!
てなわけで家族ともどもMクンも引き連れて、いちげんへ。
新しくなった暖簾と営業時間のプチ変更(オーダーストップの時間新設)の張り紙を写真をカメラに収め店内へ。


いちげん新暖簾

いちげん新暖簾(画像クリックで拡大画像:以下同)



営業時間プチ変更

営業時間プチ変更

ランチの餃子600円をオーダー。
デフォラーメンは500円です。うんうん、今日も旨いなー。
なんとも濃厚な豚骨の味わい。が、獣臭ってカンジはない。


ランチ(ぎょうざ)

ランチ(ぎょうざ)

まだまだ未食の佐賀のラーメン店も多いが、まがいもなく私の中でのチャンピオンです。

自宅に戻りしばし歓談の後、Mクンを見送る。
子供とつれあいたちは、明日が上の子のバレエの発表会のために最後の練習に出かける。

ミッション本格稼動モード全開!

時間は14時30分ほど。
うーん、佐賀市の北の方の店から攻めようという、当初予定からすれば成竜軒なのだが、一休軒支店が中休みがあるといけないと思い、(後で中休みなしと判明)一休軒支店から攻めることに。


一休軒さがラーメン(若楠)1

一休軒さがラーメン(若楠)1


一休軒さがラーメン(若楠)2

一休軒さがラーメン(若楠)2

デフォラーメン520円をオーダー。
うーん、まずくない。あまりに淡白すぎる気もする。
出汁が若干弱いような印象。つーか、げんこつだけを使った濃厚出汁であるいちげんの後では、頭やバラも使っているんだろうけど、雑味的な甘味が気にかかる。上出来なラーメンには変わりないが・・・。

ここの名物はダブルラーメン(900円)とトリプルラーメン(1200円)。
それぞれ麺が二玉と三玉なんだろうけど、お得感はないなー。
ちなみに、一休軒本店同様に通販をやっていましたが、注文用のハガキのチャーシューの文字が黒塗りされていました。
自家製チャーシューを通販するには、ハム製造業者と同等の許認可が必要らしいです。


そそくさと成竜軒へ移動。
パチンコ屋の駐車場内の店のためか、メニューがかなり豊富。
ちゃんぽん、焼きそばは未食なんだよねー。
が、それにもましてドライカレーに心魅かれる。「チャシュウ」という表記にも。(笑)


成竜軒メニュー1

成竜軒メニュー1


成竜軒メニュー2

成竜軒メニュー2

オーダーはもちろんデフォラーメン500円。
店主はかなりの高齢で午後の二時、三時で店から上がってしまうという話を以前聞いていましたが、この日も不在でした。
若干の不安を抱えながら待つ。で、出てきたラーメンは・・・、激うまでしたわ。
うーん、旨いなー。初来店時の感動が甦ってきました。

先ほどの妙に上品な一休軒支店の味とは違い、ガツンと豚骨を感じます。
獣臭系のクセも感じるが(これはこれで好きです)、味のコク・重厚さがスゴイ。
変にクリーミー感を感じた時もあったのですが、今日のは一休軒の源流「久留米系」を感じさせる味です。
もっとも、「三九中華そば専門店」のとは違うベクトルであるが・・・。(笑)

心底、一日でも長く営業していただいて、ずっと旨いの食わせてね、と願望状態です。


成竜軒1

成竜軒1


成竜軒2

成竜軒2


ふーっっ、もう既に腹いっぱい・・・。もう食えん。てな展開なので、一休軒系の店とは切っても切れない関係の畑瀬食品へ向かう。持ち帰りラーメンを買おうかという算段。
行ってみると、通常1050円の商品(チャーシュー付だと5食、なしだと10食)
が、父の日にちなみ10%オフでした。ラッキー!
ちなみに、小売のショップの名称は「ショップ ロン」という屋号です。
ロンは龍で、ラーメンの器のアレですね。
応対いただいたのは、チャーミングな女性社長さんでした。
いろいろとお話をさせていただいて楽しかったです。

ちなみに後日、自宅で冷し中華バージョンを作ってみました。
で、麺の重量を測ってみました。120グラムでした。
どこの店もこの重量かな・・・。

一休軒の暖簾分け店が、京都と長崎にもありますが、
現在は麺は供給していないとのことです。
上記二店もそうですが、畑瀬食品の県外供給店「葉隠@横浜」も
食ってみたいという願望がムクムクと。(笑)


ショップ ロン(有限会社 畑瀬食品)1

ショップ ロン(有限会社 畑瀬食品)1


ショップ ロン(有限会社 畑瀬食品)2

ショップ ロン(有限会社 畑瀬食品)2


いったん自宅に戻り小休止。夕刻に再度出陣。

まずは、総本山・一休軒本店へ。
デフォラーメンは550円と、ちとへこむ価格設定。
チャーシューが多めで、生卵が入る特製ラーメンだと950円です。
特製はここ二十年は食っていないんで、なんとも言えないんですが、「いちげん」のデフォ(500円)→特製(750円)と比較すると、オーダーする勇気が湧かんな~。チャーシューてんこ盛りなんですかね~。

で、ラーメン。一休軒支店と同じでした。
チャーシューはかなりの大ぶりで違うけど。
イメージの中では、若干違うかなとも思っていたんですが・・・。
さすが兄弟。遺伝子恐るべし。<違う?

出汁が薄々になったという意見も多いんですが、実際どうなんでしょうか。今日のも十分「あり」な味でした。
貴婦人ライクで優しすぎて、「かっ飛ばしていこうトンコツ系」を楽しみたい方には、物足りないかもです。脂系のトロリ感もないし・・・。

ちなみに、ここは「餃子」も「アルコール類」もありません。
あとあるのは、卵入り(600円)と大盛(700円)のみ。
スープのバランスが崩れるいう理由からだと思うんですが、昔はなかった大盛がいつの間にか提供されています。



一休軒本店1

一休軒本店1


一休軒本店2

一休軒本店2


一休軒本店を後にし、通称「鍋一」こと、一休軒鍋島店へ。

本店で働いていた店主とその奥さん、息子さんらと切り盛りされています。
「いちげん」の修行店であり、期待感はかなり高い。

が、デフォラーメン530円が出てきて、一瞬フリーズ。
スープの色が薄すぎる。食べてみても、やはり薄々。
このミッションでは、なるべく実際のスープの色が出るように、デシカメの設定をいじりながら撮っているんですが、
(↓のいちばん星は光量不足で、実際より彩度が低く明暗の度合いも暗め)写真を見ても他店との差異がはっきりとします。

がっかりである。こんなのありかと、「星一徹」ばりに、丼をひっくり返したい気分である。
「いちげん」と「鍋一」との連食を何度も試み、師匠の勝ちってなことも何度もあったのに・・・。

今日だけの不出来であることを願ってやみません。


一休軒鍋島1

一休軒鍋島1


一休軒鍋島2

一休軒鍋島2



次は佐賀駅の北口にある、駅前ラーメン・ビックワンへ。
なんでも「王貞治」にちなんだ屋号らしい。

近くに、ららららーめんがあったり、南口近くには山小屋ラーメンがあって、
プチ激戦区か?かなり以前からある店ですが、数度しか行ったことがない。
あんまし、いい印象もないんですが・・・。

オーダーしたデフォラーメンは420円とリーズナブル。
チャーシュー抜きの「ヤングラーメン300円」というのもあります。
チャーシューメン700円、特製ラーメン800円、野菜ラーメン520円というメニューも。

出てきたラーメンは豚骨出汁が濃厚な色合いの魅惑の色。食べてみると、成竜軒と瓜二つの、ガツン系のスープです。
旨いなー、ホントニ。コレで420円は中々です。
写真からもその旨さが甦る。写真は今回のミッションで一番いい写りではないかな。

野菜ラーメンも再度食べてみようと思いながら、退店しました。


駅前ラーメン・ビッグワン1

駅前ラーメン・ビッグワン1


駅前ラーメン・ビッグワン2

駅前ラーメン・ビッグワン2



自転車でGO!

自転車でGO!


再度自宅に戻り、焼酎を少々飲む。
なもんで、23時過ぎに自宅を自転車で出発した。
残るはあと二店。やっとゴールが見えてきました。

台風の接近によるフェーン現象で、高温多湿の夜でした。
ペダルを漕いでるうちに、ポタポタと汗が流れる。
思いっきりクジケて、片田江交差点南のジャズバー・ロンドで小休止することに。

タンカレーのジンリッキーをいただく。
その旨さにしびれて、お替りしてしまう。(笑)
これ以上飲むとミッションの継続が困難になりそうなので、欲望にブレーキ!


ロンドで小休息

ロンドで小休息


ギコギコと自転車で、愛敬の飲み屋街に到着。
あとの二店は飲み屋街のどまん中の、夜のお店です。

幸陽軒では、店の前で数人並んでいたので、いちばん星から攻めのことに。
ここも、いい印象が最近ありません。
鍋一修行店で「いちげん」の兄弟子なんですが・・・。

デフォラーメンは550円。
すラーメン450円というのも。お酢か?とアルコールでちとねじが緩んだ頭に浮かんだが、「素」、すなわち具なしということでしょうね。
みそラーメン750円というのもあったけど、地雷っぽいなー。どうなんでしょうか。

出てきたラーメンは私のイメージとは違っていました。
なかなか、旨いんです。
もやしの水分で出汁が薄まってしまっているようですが、まじで鍋一の超旨時を彷彿とさせるものでした。

今まで持っていた悪い印象は、ヨッパーだった私がいけないんでしょうか? 

意に反して旨かったんで、完食してしまいました。
この後の幸陽軒が、このところずっとハズレで、特に前回は、「お湯?」てなスープだったんで、今日のハズレを予期し、ここで食べとこうという算段。


いちばん星1

いちばん星1


いちばん星2

いちばん星2


さぁ、いよいよオーラスです。
幸陽軒はカウンターが数席開いてるだけの、超繁盛状態。
ラーメン500円、卵入り550円、めし150円の三種類のメニューしかありませんが、「特製」をオーダーすることも可能です。
チャーシュー多目で、生卵が入ったものですが、ここのチャーシューは切り置きで、酸化による苦味を感じることが多いんで、ラーメンが無難でしょう。

出てきたデフォラーメンに眼をひん剥かれました。
なんという美しい茶褐色。コレは大当たり間違いなし。
こんなことなら、いちばん星を残すべきだった・・・。

スープを飲んでみると、極上の豚骨スープです、やはり。
出汁と元ダレと脂の完璧なるアンサンブル。参りました。
麺は、ここだけが否畑瀬食品です。佐賀生麺という噂を聞きましたが、どうなんでしょうか?
ただタイプ的には畑瀬と同じ、中細のストレート麺です。

あぁ、哀号。麺もスープも大量に残し、しぶしぶ退店いたしました。


幸陽軒1

幸陽軒1



幸陽軒2

幸陽軒2


いやはや、何とか任務完了。
当初に考えていた、暦日内の全完食によるコンプリートは逃しましたが・・・。

今回感じたのは、同じ畑瀬食品の麺でも、食感がかなり違うなということ。
店によってレシピが微妙に違うからでしょうか?
それとも、麺揚げの差や、スープとの相性でそう感じるのか?
興味深い疑問が残りました。

それと何といっても、「旨っ!」って思っているのに、満腹でしぶしぶ残したことが残念でした。
それって、お店に対しても失礼だろうし・・・。


昨日の長浜系といい、今日の一休軒系といい、連食による横の比較は、断然オモロイ。




「8店食べるのに13時間ほどかかりましたが、日記をアップするのに二週間!(爆)」


■店舗データ

いちげん 佐賀郡川副町大字西古賀925-1 0952-45-7865 11:00~21:00(15時~17時中休み) 
定休:水曜 P12台 



一休軒さがラーメン(若楠) 佐賀市若楠2丁目6-24  0952-33-1688 11:30~19:00 
定休:不定 P 6台 



成竜軒 佐賀市高木瀬町大字長瀬1186(パチンコ店・ゴールドラッシュ高木瀬店駐車場内)  0952-31-5367 11:00~20:00 定休:木曜



ショップ ロン(有限会社 畑瀬食品) 佐賀市紺屋町1-2  0952-23-5222 Pあり



一休軒本店  佐賀市松原3丁目2-2  0952-26-5226 11:00~22:00  定休:月曜 P有料駐車場の無理券あり 


 
一休軒鍋島店 佐賀市鍋島町八戸1144-1 0952-26-8095 11:00~20:30 定休:水曜 Pあり



駅前ラーメン・ビッグワン 佐賀市駅前中央1丁目13-16 0952-30-8212 11:00~24:00 定休:第2・4水曜 Pなし



Jazz Bar ロンド 佐賀市水ヶ江1-3-9 0952-26-1076 18:00~25:00 定休:日曜(ウイークデーの昼間は喫茶として営業) P店舗南100M(岡田塾北4台)



いちばん星 佐賀市愛敬町1-1-1F 0952-26-4555  20:00~4:00 定休:日曜 Pなし



幸陽軒 佐賀市大財1丁目1-5 0952-22-7410 20:00~3:00 定休:日・祝(金・土の祝は営業) Pなし

  


Posted by imagine at 21:15Comments(0)ラ日報